月子・卑弥呼抄 幻 #24
#24
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171203
*あろうことか身の衰えに夢にまで恋の痛手は責め苛むよ
*いいようにあしらわれたよ隙を見せ心寄せれば思うがままに
*恋を刺す きつい言葉で釘を刺し、私のこころ 身も動けずに
171204
*眠ったよひたすら眠り眠ったよ何か忘れたような気がする
*さよならを言ってしまった後悔の後ろ振り向く心根あはれ
*何よりもまず今日のことチェーンソー恋の痛手を消すエンジンの音
*酒を断つ体弱ればなをのこと心励まし忘却作業
171205
*色恋のことはさておき痛手にも歯を食いしばり野良仕事する
*さよならをした子のことが頭から離れないのよ切ない話
171206
*喪失の表情を見る切なさも記憶すらも消え何も見ない目
*夢の中で しきりにメール打たんとす。いやダメだよと キャンセルにする
*いっそ死を選びましょうか、すべて尽き。できないことは分かっているけど
*怯えた目貴女の孤独受け止めるこの胸叩く貴女はどこに
*老いぼれの惨めな恋の顛末を歌に素直に詠み留(とど)めます