幸子
170 香ぐわしや せりやたけのこ 夕げなり (再掲)
171 秋風に つるんだとんぼ 家の中
172 草刈の つるをたぐれば あけびなり
173 杖をかけ そっと手に取る 熟し柿
174 秋高し ルビ色した 熟し柿
175 一陣の 風に舞い散る 柿紅葉
176 どんぐりを手に持つ夫は 子供なり
177 しずしずと 赤き陽沈む 初冬なり
178 紅葉散る 朝顔の庭 クレーを見る
179 むべぶらり 赤紫に 小春月
180 坂道で どんぐりよける 杖に足
千盡 6/20
◇暗い樫の葉陰をよぎる蝶
*荒梅雨に怯む気持ちにひらひらと小止みに舞える白い蝶かも